第45回全青司かながわ全国研修会

主催:全国青年司法書士協議会  主管:神奈川青年司法書士協議会

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ご挨拶

全国青年司法書士協議会 会長挨拶

梅垣会長

共生社会への道標
〜法律家の魂を揺さぶられる体験を、横浜で〜

全国青年司法書士協議会 会長
梅垣 晃一(うめがきこういち)

かながわ全国研修会のテーマは、「共生」です。一つの社会のなかで共に生きていくというテーマは、一見穏やかなスローガンのように思われて、その内実は、非常な厳しさをもった挑戦であるとも言えます。異なる価値観を有する者、異なる社会的立場を有する者、言語的にあるいは民族的に異なる(と認識している)者、そして、年齢・性別・性的趣向・国籍・障害の有無など、さまざまな立場の者を一つの社会のなかで自己とともに生きていく対等なパートナーとして認めていくことは、人類の長年の課題であり、それをいまだに克服できないでいる現実は、有史以来の歴史が如実に物語っていると言えます。

かつて、米国の政治学者、ベネディクト・アンダーソン氏は、その著書「想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行」のなかでこのように語っています。「国民(ネーション)とは、イメージとして心に描かれた想像の政治的共同体である。―そして、それは、本来的に限定され、かつ、主権的なものとして〔最高の意思決定主体〕として想像される―」と。同氏は、国民―それは、自己の所属する社会として普通の市民が認識しうる最大のものと言えるでしょう―は、専ら自意識の覚醒によるというよりも、想像された産物であり、そしてそれは、公権的に画された限定的なものとして想像されているという事実を見事に指摘しています。

私は、共に生きていく社会を実現するためには、まずは、私たちの心の中において想像されている「共同体」の外郭をできる限り広げ、あるいは破っていくことにあると考えています。すなわち、これまで共同体から排される者として認識していた者を、共同体の内側に想像してみること、です。それは、公権的に画された共同体とは齟齬が生じる場合もあるでしょうし、あるいは、自己の価値観とは相反してしまう場合もあるでしょう。だからこそ、共生とは、過酷な挑戦であると言えます。

かながわ全国研修会は、正々堂々、これに挑戦していきます。言うまでもなく、異なる立場の者に対して思いを馳せること、そして想像することは、法律家としてもっとも重要な素養であると言えます。そして、想像力をたくましくし、その想像力を源泉として法律家として新たな実践を積むことは、今年度の全青司事業テーマである「法と暮らしのセーフティネットの担い手として―想像し、行動し、つながる・つなぐ青年法律家としての司法書士の職責を果たす~」につながっていきます。

青年司法書士の魂を揺さぶり、そして想像する共同体の外郭を広げていく、破っていく、そのための「道しるべ」となる研修会と体験が待っています。8月27日・28日、ぜひ、神奈川にお越しください。


第45回全青司かながわ全国研修会 実行委員長挨拶

比留川

共生

第45回全青司かながわ全国研修会 実行委員長
比留川 昇良(ひるかわのりよし)

外を見まわしてみますと、ビルのエントランスの階段の横に緩やかな坂道があったり、車イス用のトイレがあったり、歩道に凸凹した誘導用ブロックがあったりと、設備でのバリアフリーは進んでいます。

一方で、人々の心のバリアはどうでしょうか。

私が破産開始申立書類作成業務で関わった、精神疾患のある依頼者の方は、携帯電話の機種変更をするために、携帯ショップに行ったところ、精神疾患の症状もあって、話がうまくできず、携帯ショップの店員から馬鹿にするように失笑され、さらに、上から物を言うように機種変更の説明をされました。これにより、自尊心を傷つけられたその方は、声を荒げトラブルになり、警察が来るほどの騒ぎになったことがありました。
私にも偏見や差別がある中で、それをどう解消していくかを考えたとき、目の前にいる相談者が問題を抱えた原因を、想像し、考え、傾聴することでしか解消することはできません。

それはつまり
①その人を受け入れる、認める
②その人の気持ちを察する。
③支援するための能力・経験を身につける
④その背景にあるものまでを知る
これが相談者の個性を尊重することに繋がっていくのではないでしょうか。

実行委員会では、テーマを「共生~切り拓こう!共に生きる未来を!」として全国研修会の準備に取り組んきました。共生の定義を「互いの違いを認め、個性を尊重し、共に生きること」としています。これは、一人ひとりが、生きたいように生きることを認め、社会から排除するのではなく、多様性として個性を尊重することです。

様々な問題を抱えている相談者に対しては、司法による支援だけでは根本の解決にはならず、地域における他職種に繋げていくことも必要であり、これにとどまらず、家族や知人等も巻き込んで、その相談者の理解が得られるような支援をしていくことで、互いの違いを認め、個性を尊重し、共に生きることのできる社会への一歩となり、共に生きる未来を切り拓いていけるのではと考えています。

こういった支援を地道に行っていくことで、市民に司法書士はソーシャルワーク的な支援もしてくれるという認識を持ってもらえ、何か問題があったときには、まずは、司法書士に相談してみようという考えを持って頂けるのではないでしょうか。
そして、支援の輪が広がることによって我々と地域との繋がりができ、市民の中へ溶け込むことによって、他の支援機関からの信頼を得、さらに市民の権利擁護に寄与する機会が増えることになり、結果として、共に生きることが出来る社会の実現に我々が貢献できると考えます。

本研修会では、総論として、基調講演において、依頼者の置かれている背景を知り、考えるといった執務姿勢、そして個性に着目した支援の在り方をお伝えし、各論として、分科会において、具体的な司法書士業務のあり方を見つめ直します。

パシフィコ横浜で、みなさまにお会いできることを、実行委員会一同心待ちしております。

神奈川青年司法書士協議会 会長挨拶

2016年 夏休み最高の思い出は「神奈川」で!

神奈川青年司法書士協議会 会長
八木 貴弘(やぎたかひろ)

全国の皆様こんにちは!
いよいよ14年ぶりとなる全青司かながわ全国研修会が迫って参りました。
当会で主管を引き受けてから約2年間、テーマ選定・基調講演・分科会と暗中模索な日々が続きましたが、全青司執行部の皆様をはじめ、歴代の研修会・大会を経験された皆様、全国の青年司法書士の皆様、OB・OGの皆様、と本当に多くの方々に支えられ、作り上げていくことができ、当会としても全国研修会の盛り上がり効果で新たに多くの会員を迎え入れることができました。当会を代表して、この場で御礼申し上げます。

わたしたちは、本研修会のテーマを「共生~切り拓こう!共に生きる未来を!~」としました。
昨年、戦後70年を向かえましたが、このあいだに日本は、食糧・資源が不足していたころからは見間違えるほど経済や社会制度が発展し、様々なものやサービスが溢れるようになりました。
しかしその一方で、核家族化や個人化の進行による生活スタイルの変化や、経済格差の拡大、地方の高齢化・過疎化、自殺件数・児童虐待件数・精神疾患の患者数の増加などといった問題・課題が生じました。
今後も、日本総人口の減少、少子高齢化、情報技術の発展はますます進み、世の中は大きく変化していきます。

多様な価値観・生き方・人種・文化・宗教が入り混じる現代において、本当に必要なものやサービスとは何なのか?互いの違いを認め合い、その人らしく生きる社会とは何なのか?今一度考え、共に生きる社会を支える法律家としてやるべきこと、求められていることを、基調講演・分科会をとおして学び楽しんでください。

そして、わたしたちが提供するものに異論・反論がありましたら、是非、声に出してください。
皆様と一緒に大いに議論をして、真夏の太陽に負けない熱い熱い研修会にしていきましょう!当日、パシフィコ内の温度が2~3℃上昇することが予想されます。

また、8月27日(土)28日(日)は夏休み最後の休日であることから、「家族で神奈川へ!」をコンセプトに、研修を受講されるお父さん・お母さんの家族が研修中に楽しめる観光情報やパシフィコ内託児所の無料提供、従来のシングル・ダブルの部屋に加えて家族で宿泊できる部屋を用意させていただきました。
もちろん、現役子育て世代の方々だけではなく、お孫さん、あるいは、お付き合いしている方などと一緒にお越し頂いて、港町横浜、古都鎌倉、城下町小田原、温泉街箱根・・・といった神奈川県内の豊富な見どころを是非満喫してください。

研修・遊びともに脳裏に焼き付く最高の思い出となるものを作り上げていきます。
当会一同、パシフィコ横浜で皆様にお会いできることを心より楽しみにしております!

公開日:
最終更新日:2016/06/08