第45回全青司かながわ全国研修会

主催:全国青年司法書士協議会  主管:神奈川青年司法書士協議会

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全体会

基調講演 『共生~切り拓こう!共に生きる未来を!』


第1部 講師 大谷 恭子(おおたにきょうこ)


プロフィール

大谷恭子写真<講師紹介>
・弁護士。早稲田大学法学部卒業。
・北千住パブリック法律事務所所長、日本女子大学非常勤講師、「永山子ども基金」
代表。
・元内閣府障害者政策委員会委員。
・女性、障害者、アイヌ民族など、さまざまな事件を通してマイノリティの人権を擁
護し、共生を求め、差別と闘う人々の力になるよう活動を続けている。
・著書に『共生社会へのリーガルベース』(現代書館)、『死刑事件弁護人―永山則夫とともに』(悠々社)など。共著として『若い女性の法律ガイド[第3版]』(有斐閣) など。


共 生 ~法的要請を実現する支援者の観点~

「共生」とは・・・、差別を克服しようとする人と人との関わりであり、それぞれのアイデンティティを尊重し、認め合い、助け合い、必要とし合い、許し合う関係・・・。
「共生社会」とは、この人間関係を支え、維持しうる基底となる寛容な社会。
現代においては、「共生」という言葉は普遍化したにもかかわらず、「共生社会」の実現は遠のきつつあるように思われる。
差別を克服しようとする人と人との関わりは後退し、無関心と孤立化は拡大、・・・社会は寛容さを失いつつある。
このような非寛容さを増す社会にあってこそ、強く意識され、求め続けなければならないのが「共生」である。
しかも、「共生」は憲法のみならず種々の人権条約において、法的根拠をもっている。
「共生」の法的根拠と、「共生社会」を構築するための法的基盤は、まさにこれら人権条約なのである。
~大谷恭子氏著「共生社会へのリーガルベース」はしがきより引用~
われわれ司法書士が、「共生社会」構築の一翼を担う存在たりうるために、「共生」が条約という法的根拠をもった国際的な要請に基づくものであるということをいま一度、考察してみましょう。今後の司法書士としてだけでなく自身の人生における人との関わりに意識の変革をもたらすきっかけになるかもしれません。


第2部 講師 大胡田 誠(おおごだまこと)


プロフィール

大胡田紹介用顔写真2

<講師紹介>
・1977年静岡県生まれ。
・先天性緑内障により12歳で失明する。
・筑波大学付属盲学校の中学部・高等部を卒業後、慶應義塾大学法学部を経て、慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)へと進む。
・8年に及ぶ苦学の末に、2006年、5回目のチャレンジで司法試験に合格。
・全盲で司法試験に合格した日本で3人目の弁護士になった。
・現在、弁護士法人つくし総合法律事務所に在籍。
・一般民事事件や企業法務、家事事件のほか、障害者の人権問題にも精力的に取り組んでいる。
・著書「全盲の僕が弁護士になった理由~あきらめない心の鍛え方」(日系BP社)は、2014年、松坂桃李主演でドラマ化され大きな反響を呼んだ。
・近著に、「今日からできる障害者雇用」(弘文堂)がある。


共 生 〜当事者でもある支援者の観点〜

「人はつながることによって癒やされる」
「町弁」をしている私は、毎日のように人生の中で傷つき,悩んでいる方々と接します。
弁護士になりたてのころ、なかなかそのような痛みを持った方々との間に信頼関係を築くことができず苦労した時期が続きました。
そして、もがき苦しむ中で1つ気づいたことがあります。それは、信頼してほしければまず自分が相手を信頼すること、理解してほしければまず自分が相手を理解しようと務めることが大切だということです。
そして、もう一つ気づいたことがあります。それは、人は、人との関わりの中で傷つくけれど、その傷を癒やすことができるのもまた人との関わり以外にはないのだということです。
今回の講演では、全盲の「当事者」と、法律の専門家の「支援者」の視点から、人と人がつながることについて皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

公開日:
最終更新日:2016/06/08