第45回全青司かながわ全国研修会

主催:全国青年司法書士協議会  主管:神奈川青年司法書士協議会

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第2分科会

セクシュアルマイノリティ(LGBT)
~性的指向及び性自認に基づく差別の無い共生社会実現の一歩として~

担当 東京青年司法書士協議会

【開催趣旨】

セクシュアルマイノリティ当事者の割合は人口の約5%程度と言われています。
昨年は、渋谷区や世田谷区で、同性パートナーシップの公的承認が始まり、これに伴い、セクシュアルマイノリティ(LGBT)についてのメディアでの報道も飛躍的に増え、セクシュアルマイノリティについて社会での認知が大きく変わりました。
しかし、今でも日本社会は異性愛者を中心とした社会であり、社会制度や法制度は原則として異性愛者を基準として設計されています。セクシュアルマイノリティ当事者はこれらの制度を利用できない場合や、利用できても利用しづらさを感じています。
国立社会保障・人口問題研究所らによる調査によると、半数以上の人は同性同士の恋愛感情は「おかしくない」「どちらかと言えばおかしくない」と回答したものの、自分の子供が同性愛者だったら45.6%が「嫌だと思う」、兄弟だったら38.0%が「嫌だと思う」と回答をしました。自分の関わりのないところでは存在することを許容するものの、身近な人がセクシュアルマイノリティ当事者であることについては嫌悪感があるという内容でした。
社会からいないものとされているセクシュアルマイノリティ当事者は、パワハラ、いじめ、アウティング(第三者が本人の同意を得ずにセクシュアルマイノリティ当事者であることを公表すること)、DV、パートナーとの別れ、老後の問題、相続など様々な法的な困難に直面しています。また、社会制度や法制度が利用できないため、遺言やパートナーシップ契約などの代替的な手段を講じています。法的問題にぶつかった時や代替手段を講じるときに、セクシュアルマイノリティ当事者が安心して相談できる法律家が求められているのです。
府中青年の家が同性愛者団体の利用を拒否したことの正当性が争われた府中青年の家裁判(一審、二審とも同性愛者団体側の勝利)の判決文の中でも次のように書かれています。

都教育委員会を含む行政当局としては、その職務を行うについて、少数者である同性愛者をも視野に入れた肌理の細かな配慮が必要であり、同性愛者の権利、利益を十分に擁護することが要請されているものというべきであって、無関心であったり知識がないということは公権力の行使にあたるものとして許されないことである。

我々司法書士は法により独占業務を与えられた公的な存在であり、国民の権利の擁護と公正な社会の実現のために行動していくべき使命を負った存在です。府中青年の家裁判の判決文で指摘されているように、我々もセクシュアルマイノリティについて知らないでは済まされません。
この分科会をセクシュアルマイノリティについて知る第一歩としていただければ幸いです。
講師として、府中青年の家裁判の主任弁護士の中川重徳弁護士や当事者団体の方をお招きして、お話を伺います。

【研修内容】

・セクシュアルマイノリティとは
・セクシュアルマイノリティが直面する様々な困難
・セクシュアルマイノリティと法

公開日:
最終更新日:2016/07/06